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 時間軸は戻りますがティラノヘッドよりも前にバイオハザードのハンターを作りました。


東京の特殊造型の専門学校に通っていた頃にクラスの皆で「ワンフェスにでよう」という事に。

折角のワンフェスなので版権物がいいなーと思ったので1番ハマったゲームから1番のトラウマをチョイス。
PS「バイオハザード」のハンターです。

今では説明不要のビックタイトルですが当時は口コミで人気が出たゲームでして。謎解きパズルアクションホラー脱出ゲーム(造語)の先駆けの作品ですね。

まだPSがセガサターンと激戦を繰り広げいたあの頃の・・・・・あ話が長くなるのでやめておきます。

当時は「180度ターン」などという便利な機能は無かったのでこいつに何回も首を狩られたトラウマと向き合うためにいざ立体化!


まずはイメージをつかむためのラフデッサンから5476114_269246480_1large.jpg











バイオハザードはニンテンドーGQでリメイクされているのでデザインはGQ版の立体化になります。

GQ版だと首狩りの発生率がPS版よりも下がっていましたがそれでも旧作のトラウマが蘇ってきて今でも思い出すだけでも胃がひっくりかえります。

知らない人の為に説明すると旧作では「無限ロケットランチャー」を入手するために「緊急スプレー使用禁止&ノーセーブ」でクリアしないといけないんです。

ストーリー後半の鬼門がゴロゴロ転がってくる大岩(1撃死イベント)とこのハンターの首狩りでした。

多くのバイオハザーダーがどれだけのトラウマをかかえてることか・・・・・・。

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参考資料は書籍「バイオハザード アーカイブス」から。良質な資料なんですが再販された時は何故か本のサイズが一回り小さくなってました。なんででしょう?

バイオハザードの公式HPでもハンターの動画があるのでこちらも何回もみて目に焼き付けます

http://www.capcom.co.jp/bio/


イメージが大体できてきたら製作開始

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アルミ線で芯を作ってグレースカルピーを盛っていきます。ここまで大体4時間くらい。

架空の生物ですが骨格と筋肉の流れを意識しながら作ります。設定では人間にTウィルスを注入して出来たモンスターなので人間の骨格のバランスを変えればハンターになります(ホントか?)

資料と見比べて似てきたら表面のディティーリングに入ります。

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僕の場合は骨格と筋肉の流れとボリュームが資料と似てきたら自分OKを出してウロコのディティーリングに入ります。

ティラノヘッドでも説明しましたがウロコは左右で大きさが違いすぎると変に見えてしまうので気をつけます。
右利きなので左側からウロコを入れていくと右側のとき合わせやすくなります。




つづく
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いよいよ今回でティラノヘッドも最終回です。

3面とりは初めてだったんですがうまくいきました。P1020052.JPG











少しバリがありますが歯は一本もカケてません。

「なかご」を使った3面取りの詳しい方法は「フィギュアの達人上級編」に載っていますので興味がある方は購入をオススメします。



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原型→複製→塗装 が基本から載っていますし、初心者がつまづきがちなポイントや裏ワザなどもカバーしてくれている良質なハウトゥ本だと思います。アマゾンのレビューでも評価が高いですね。

この本がなかったらシリコンの気泡抜きにバッファというのをつけなかったです。コトブキヤさんありがとうございます。


あと前回で少し説明不足だった台座の作り方。

何年か前に電撃ホビーマガジンの「スクスクスクラッチ」というコーナーで紹介されていた方法を応用しました。
紙面では「市販されてない大きめのモビルスーツのバーニアを自作する」というようなかたちで紹介されていました。
モビルスーツのバーニアに限らず円錐形のパーツ全てに応用がきく方法だと思います。

ベースのデザインは悩んだ結果、チェスの台座風にしました。

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まずは図のようなパーツを自作します。タミヤさんから出てるオーソドックスなプラ板、プラ棒、プラパイプで作れるのでガンプラ出身者には簡単だと思いますが初心者の方でもここまではそれほど難しくない作業です。

気をつけるのは5mmプラパイプと1mmプラ板の接着ですが、かなり頑丈に接着しないとこのあとの作業ですぐとれてしまうので瞬間接着剤はオススメできません。

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全体にポリパテが食いつかないようにメンタムを塗って、ポリパテを盛って、くるくるまわせばあら不思議、ティラノヘッドのチェス風台座ができましたーーーー
 
 って まあ実際やるとわかりますがそんなに簡単じゃなかったです。そのあたりの苦労は前回の日記に書いてありますので・・・・。

微調整と表面処理が大変でしたようもう・・・・。

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パーツが少ないので残りは塗装だけなんですがスケジュールはお馴染みの(?)イベント前夜の修羅場状態でした。

しかも雨が降っていて塗装が大変だったのはいい思い出です。


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イベント当日。


ティラノヘッドを作り始めたきっかけは3年前くらいにスタン・ウィンストンさんが他界されたのがきっかけでした。
アメリカで有名な特殊メイク・特殊造型の方なんですが日本では知名度よりも参加された作品の方が有名ですね。

「エイリアン2」 「ターミネーター」 「プレデター」 「ジュラシックパーク」

他にもまだまだありますがスタン・ウィンストンスタジオがなければ当然これらの映画は無かったと思います。
巨匠スタン・ウィンストンも病気には勝てず惜しくも「アイアンマン」の製作途中で、他界されてしまいました。

個人的な追悼といいますか「何かしなくては」と思い、自分の造型人生を思い返すと小学生の頃に強い影響を受けた「ジュラシックパーク」がやはり心に深く刻まれている事を再確認したのがきっかけです。




おわり

上あごが大体できたので下あごの彫刻にはいります。

が・・・・・最悪な事に紛失しましたorz

机の近くに布団をしいて寝てるんですが寝がえりをうったときに布団がティラノにぶつかってしまいはじきとんでしまいました。

上あごは重たいので倒れたくらいで済んだのですが下あごは親指くらいの大きさしかないのではるか彼方へ飛んでしまいピリヤードよろしく部屋のあちこちをカンカンはねかえって行方不明。

この時点でイベントの1週間前でした。

部屋中をひっくり返しても見つからず頭の中で「夢の中へ」がずっと流れていて発狂するかと思いました。

かばんの中も机の中も探したけれど見つからないので作業をうっちゃって踊りだしたかったんですが現実と向き合って頑張ります。いちから作り直します

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 また歯を1本1本エポパテから削りだして~ をもう1回・・・・。この時は入院する前で仕事を別にしていたのですが職場でゴタゴタがあって残業続きだったので帰宅してからの作業時間がカツカツだったのも今ではいい思い出です。


もう寝るときは原型の近くに布団をしかないようにしよう・・・・


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そんなこんなでようやくここまで形になりました。今見ると「うわぁ・・・・あそこもっとこうすればよかった」と思ってしまいますがそれは心の隅に大事にしまっておきます。


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別に作っておいた台座と合体。

途中写真をとるのを思いっきり忘れていたのでいきなり完成してますが。

作り方は最近流行りの(?)モビルスーツのバーニアの製作方の流用です。プラ板でガイドを作ってポリパテを盛ってくるくる回転させれば円錐形のパーツが簡単にできます。

うそです全然簡単じゃないです。雑誌とかだとさも簡単に作ってましたが実際やるとポリパテの濃度と硬化時間との戦いが凄いシビアでした。

旋盤があればこういった円形のパーツの精度を上げられるんですが安い模型用のものでもウン万円するのでちょっと手がでません。

悩んだ結果近所のホームセンターに行きレンタルの卓上ボール盤に原型をとりつけて整形しました。旋盤と違い回転数を調整できないのでいつ原型が遠心力でとんでしまうかとヒヤヒヤでした。

あと表面処理の度に帰宅してポリパテの気泡を埋めてからまたホームセンターに行かなくてはならずかなり作業効率がダウンしてストレスが凄かったです。

スチレンモノマーというポリパテの濃度を調整できる液体があるそうですがそれを使えば良かったと思うんですが結果的に回転工具を使ったおかげでわりと精度がよい台座ができました。

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イベントまで時間もないので型取りに入ります。人生で初めての3面取りに挑戦。

上あごと下アゴの凹部に「なかご」を仕込んでいます。というか型取り自体が人生で2回目です。



 つづく
いよいよ皮膚の彫刻です。

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写真が暗くてすいません。

ウロコのディティールについて説明したいのですが文字では限界があるので細かな説明ははぶきます。
でもそれだと伝わらなすぎるので少しだけ。

僕の場合は筋肉の方向や流れにそって、ある程度デッサンを入れていき。あとはひたすら手を動かします。
上手い人は端っこからちゃちゃちゃ っとディティーリングできるんですが僕にはそんな立体空間把握能力はないのでひたすら「ウロコになれー」と思いながらヘラをいれていきます。

スカルピーのいいとことは気に食わなかったらやり直すことができるのがいいです。(まあ反面、迷いだすと時間がかかりますが)

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上の写真から少しやりなおしたもの。これも写真が暗いな・・・・・。

あと気をつけるのは左右でウロコの大きさが違わないようにするのとヘラの進入角度ですかね。右利きなので左側からウロコをいれると右側のとき楽になります。

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アップ写真

とりあえずヘラは1周しました。がまだ「粘土のまま」なところがありますね。上手い人は「ただの粘土」が「生き物の皮膚」になるのでひたすら粘土っぽさがなくなるようにディティーリングを心がけます。




つづく

上あごの植歯もおわりいよいよ皮膚を作っていきます。

と文字でかくと一瞬ですが実は上あごと下あごの調整があります

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こんな感じで口が閉じられます。

実際のティラノサウルスのしたアゴは開閉の時に少しだけ左右に開く構造になっているので本当はこんなホチキスみたいな単純な開閉はしないのですがまあそこは目をつむります。

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わかりやすい写真がこれです。下あごが小さすぎるように見えますが合わせるとピッタリです。

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次はいよいよ顔にとりかかります。東急ハンズで買ったベアリング球を埋め込みます。

サイズは沢山買っておいた方があとあと何回もハンズに行かなくで済みます。

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ちょこんとおいて

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眼球を覆うように目のまわりの骨格を作るようにスカルピーを盛っていきます。

うーん顔がちょっと優しすぎるかなー




つづく
 

おひさしぶりです管理人です。

完全に個人的な事ですが病気にかかって入院したりそのせいで仕事やめたりしてたもので長らくぶりですがぽつぽつブログ更新していこうと思います。

あ、今はぼちぼち元気です。お仕事の以来待ってます。


ではものすごい久しぶりに更新

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ここから一気に作業が細かくなりだします。

植歯(しょくし)といって歯を植えるというまあ文字で描くと「ふーん」ですんでしまいがちですが。

実際には歯の形になるように1本1本エポキシパテを削ります。

上あごで22本 下あごで22本 予備に5本 失敗して飛んでいった4本 大きさを間違えて作ってしまった8本
合計で60本以上をナイフで削りだして紙やすりで表面処理して骨格の「へり」に瞬間接着剤で張り付けていきます。

写真をみてもらうと分かりますがものすごく小さいです。鼻息でとんでいきます。

まあ人間は頑張れば米つぶに絵を描けるので集中すればなんとかなります。

気をつけるのは歯の大きさと、歯の厚み、と歯のカーブの角度と、歯並びと・・・・・えーととにかく一杯あるので書ききれません。文字よりも博物館の写真とか見た方が早いですね。


余談ですがティラノサウルスの歯はサメと同じく何回でも生えてくる構造になってます。

化石には歯の後ろに次の歯がもうある状態で発見されたものが見つかってます。本当はその様子も再現したかったんですが大きさが小さいので断念。いつか挑戦しようと思います。

ちなみにこのティラノでは皮膚と歯ぐきは同化した形で作ってます。参考にしたのはトカゲよりもワニです。
トカゲはピッタリと口が閉じられる構造ですがワニは結構ぞんざいというかバクっと簡単に閉じられる構造なので。イメージ的には大型の肉食恐竜にあっていると思うのと歯が出てる方が「こわい」という感じが伝わりやすいと思う演出です。

本当だったら生物学見地から口の中の「乾燥をふせぐ」というところで色々と面白い事をしたかったんですが。当時の酸素濃度とか生息地域の環境が砂漠なのか熱帯なのか とかですが話が長くなるのでまたにします。



つづく
写真がアップできたら久しぶりに更新したい


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うまくいってくれー
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 プロフィール
HN:
 タキ
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1982/05/19
自己紹介:
 絵を描いたり粘土細工やドラムを、たしなみながら細々と生息してます。


 ワンダーフェスティバル2009夏にてディーラーデビュー。


 じわりじわりと造型活動を続けています。
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